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ピザは野菜です!――絶望的なアメリカの食事情



写真はシカゴ名物『ディープディッシュピザ』。見るだけで胸焼けがします……。

福島の原発事故で、日本の食の安全性が問われていますが、
アメリカでは全く違ったレベルで、食がヤバイことになっています。
アメリカの子ども達の肥満がハンパじゃないことは、
よく知られていると思いますが、何と2008年の統計では
全アメリカの1/3の子ども(5歳から17歳まで)が肥満に分類されてしまいました。

これに警鐘を鳴らし、積極的に改善に取り組んでいるのが、
ファースト・レディーのミッシェル・オバマです。
それを受けてオバマ政権が、公立学校の学校給食(カフェテリア)に、
もっと野菜とフルーツを導入する案を計画しました。
しかし、図らずもこの法案は「野菜とは何か」という
根本的な問いを蒸し返すことになってしまいました。

というのも、30年前のレーガン政権時代、アメリカ政府は規制緩和の名の下に、
「ケチャップを野菜とする」というとんでもない案を出したことがあるのです。
ちなみに現行法では大さじ2杯のトマト・ペーストが野菜とされているため、
トマト・ペーストを使うピザは上にベーコンが乗っていようが、
必然的に“野菜”にカウントされる、というわけです。
オバマ法案は、こんなものを野菜と呼ぶなら、せめてトマト・ペーストは
1/2 カップから“野菜”にしようじゃないか、と言っているのですが……。
これに「待った!」をかけたのは、やはり食品業界。

御存知のようにアメリカでは、2、3の大手食品会社が、
品種から流通まで完全に手中にしています。
業界はトマト・ペーストは「ビタミンAやリコピンが豊富。
栄養価が高く野菜として充分通用する」と反論。
その他「1/2カップのトマト・ペーストはピザには多すぎる。
ドロドロになったピザなんか、子どもは食べやしない」という反論も……。論点はそこ?

オバマ法案にしても、「学校給食で毎日出されるピザとフライド・ポテトを
せめて週2、3にする」という穏健なものなのですが、共和党は「この新しい法案は
政府が学校の自由に介入し地方財政を逼迫するものだ」と
非難して食品業界の抵抗を後押ししています。
こうして、アメリカは今日もピザとフライド・ポテトで育ち
肥満に悩む市民を量産しているのです。ホラー!!
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