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首相滞在18時間「何しに行ったのか」…野党



ソウルで開かれた核安全サミットに出席した
野田首相は27日、サミット閉会を待たずに帰国した。

消費税率引き上げ関連法案の民主党内審査が
大詰めを迎えているためで、ソウル滞在は18時間。
全体討議での演説では北朝鮮を名指ししてミサイル発射自制を求めたが、
北朝鮮に圧力をかけるための各国首脳との会談はいずれも短時間で、
政府内でも「内政に足を引っ張られ、国際舞台で
十分存在感を示すことができなかった」との指摘が出ている。

首相は帰国に先立ち、ソウル市内で記者団に、サミット出席について
「第一の目的は原発事故の教訓を国際社会と共有することだった」と語った。

実際、首相は演説で、東京電力福島第一原子力発電所事故を踏まえ、
「想定外を想定する重要性」などの「教訓」を紹介し、
事故の知見を各国と共有する姿勢を示した。

国内の原子力安全強化策に関しては「新設予定の原子力規制庁を
中心に据えた体制を整備し、国内の核安全措置を抜本的に強化する」と訴えたが、
原子力規制庁発足の見通しは立っていないだけに、
説得力を欠いたとの指摘も少なくない。

また、首相は北朝鮮のミサイル問題を巡り、オバマ米大統領をはじめ中国、
韓国、ロシアなどの首脳と会談したが、
いずれも数分間の立ち話で、突っ込んだ協議はできなかった。
野党からは「何をしに行ったのか。
しかるべきことを発信しなければ心もとない」
(自民党の石原幹事長)との批判が出ている。
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