紳助さん引退やくみつるさん「なお本音と建前の世界」



人気タレントの島田紳助さん(55)=本名・長谷川公彦=が暴力団関係者との
親密交際を理由に引退を表明した問題は、一夜明けた24日も関係者らに波紋を広げた。
テレビで見ない日はない「大物司会者」を引退へと追い込んだ闇社会とのつながりについて、
有識者らからは「引退に驚きはない」などと厳しい反応が相次ぐ。
一方、前夜の記者会見でも事実関係の詳細が判然としない中、
激震を受けたテレビ各局の担当者らは対応に追われた。

闇社会と芸能界のつながりは、過去にもたびたび問題となり、
暴力団排除の機運が国民的に盛り上がる中で、芸能界も厳しい倫理観をもとに
決別を目指してきたはずだった。

「人を介しての付き合いなのでセーフだと思っていた」。
紳助さんは前夜の会見でそう語ったが、紳助さんと同じ
「よしもとクリエイティブ・エージェンシー」に所属する関西のベテランタレントは、
暴力団関係者とタレントの交際について
「最近は(よしもとの)コンプライアンス担当者から定期的に個人面談がある。
今春も『暴力団関係者との関係には気をつけてください』とクギを刺された」と打ち明ける。

引退の道を選んだ紳助さんに対し、有識者は厳しいまなざしを向ける。

「引退するということ自体には驚いたが、その理由について驚きはなかった」と、
暴力団問題に詳しいノンフィクションライターの溝口敦さん。
「暴力団と交際することについて、法的な罪はなくても社会的には問題とされるし、
芸能人にとって暴力団と付き合うメリットはなくなってきている」と指摘する。

漫画家のやくみつるさんは「紳助さんは民放中心に出演していたので、
暴力団関係者との交際が判明すればスポンサーの撤退などで
活動できなくなる事情もあったのではないか。
相撲なども含め、興行の世界では反社会的勢力との交際が
従前通りにいかないという認識が広まっているが、
なお本音と建前を使い分ける現状もある」と話す。

また、作家の麻生千晶さんは「テレビ局は、暴力団がらみの不祥事が起きると糾弾するが、
そんな彼(紳助さん)を起用してきた責任は大きい」と、テレビ局側の問題点に言及した。

一方、視聴者側の受け止めはさまざまだ。

京都市中京区の飲食店員、米原麻衣さん(27)は「引退することで
芸能界の華やかなイメージを保とうとしたのかもしれないが、
芸能界と暴力団とのつながりの深さを逆に露呈したように思う」。
神戸市中央区の大学3年、原田敬さん(21)は「法に触れることをしたわけでもなく、
誰かに迷惑をかけたわけでもない。引退は過剰反応ではないか」と話した。

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